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2006年4月に我が家の子供は15歳、13歳、11歳になる。 皆女の子で上2人はここネルソンの
ネイランドカレッジ(中学校・高校が一緒になったもの)に、末娘は私立のキリスト教系の小さな小学校に通っている。 小中高とも全国一律、学期は1月から始まり12月で終わる。
通学は我々が住む農場から1kmほどのところに通学バスの停留所があり、上の2人は毎日歩いて通うことになっているが、連日母親が車で時間ぎりぎりにバス停まで車で連れてゆくのが恒例となっている。末娘に関しては我々の農場の
入り口まで通学バスが来て
送り迎えしてくれるので大助かりだ。
1997年にニュージーランドに移住してきて、最初はモンテソーリスクールという、小人数で幼稚園のみ、あるいは幼稚園から小学生低学年までを教育してくれる学校に長女が7歳になるまで通っていた。これはホームスクーリング、直訳すれば家庭授業と言う、一般の学校とは違うカテゴリーの学校で、費用は日本の私立幼稚園以上だ。一般の小学校が無料であること、また、他の物価を考えると、こちらでは、かなりの収入が無いと賄いきれない授業料の高い学校だ。それでもかなり多くの入学待ちをしている子供がいる。ここではそのモンテソーリ流の教育方法が認められていて、人気のある幼稚園だ。但し、就学年齢に達していてホームスクーリング
や私立学校で教育を受けている子供に対して、国から公立学校で子供の教育にかかる費用(年額で子供の自転車が1台買える位の金額だが)が希望すれば支払われる。日本では考えられないシステムだが、
国民への平等ということを考えれば、当たり前のことかもしれない。
ニュージーランドでも大都会の教育現場の崩壊が始まっていると言われている。しかし、ニュージーランド人が老後に住みたいと思う常に一番人気のここネルソンの町に限って言えば、深刻な問題はほとんど無いようだ。特に私立系の学校は学校の規則に従わないものは辞めさせられてしまうので、総じて皆お行儀は良い。しかし、親と学校の対話が盛んなので、今のところ、退学処分を受けたという話しは我が家の
お付き合いのある範囲では聞いていない。我が家の子供
たちがキリスト教系の私立小学校で学び始めた当初、学校で唯一のアジア人なので、始めはいじめられないかと心配したが、クラスメイトからは勿論、学年の違う多くの生徒に3人とも声を掛けられ、歓迎された。総勢150人足らずの小さな学校だが、子供より親の方が大感激してしまったのを覚えている。
日本では校長先生が教鞭を取ることはほとんど無いと思うが、ここでは校長もクラスを担任を受け持つ。教育者は総じて教えるプロに徹している。我が家の隣に公立小学校の先生が住んでいたので、子供の英語を半年ほど見てもらった時がある。彼女は低学年専門の国語(英語)教師だが、子供達の英語の上達の速さの要因の多くがその巧みな年少者の心を良く捉えた教え方にあったようだ。低学年を教える先生は低学年専門と言うように、その年齢の子供達が抱えるであろう多くの問題の可能性を熟知出来るよう、やたらに学年の担任が変わったりすることは無いようだ。また、理解程度の違う個人個人を大切にするので、同じクラスの生徒が数学や国語などで全く違うことを勉強している。教師にとってそんな授業をするのは大変骨の折れる事だと思うが、夫々の能力に合った教育となれば、この位のことをするのは当たり前のようだ。また出来る子供はどんどん上級クラスに進んで行ける可能性も素晴らしい。そして、出来ない子供も出来ないなりに、進んで行くのが当たり前のことなので、友達が上級クラスに先に行っても余り気にしないようだ。
もう上の2人はカレッジで学んでいるが、学校選びには随分と時間をかけた。
5つのカレッジがネルソンにあり、一つのキリスト教系の私立カレッジを除き、他は公立だがそれぞれが、その特徴を打ち出したユニークなカレッジだ。 上の2人が通うネイランドカレッジは自由な校風で、大学進学者も多
くニュージーランドでも人気のカレッジだ。子供をこの学校入れようと、遠くから親の仕事変えてまでして引っ越してくる人も多い。親の仕事について引っ越すのではなく、子供の学校に合わせて引っ越して、仕事も変えてしまうなんて、日本では考えられないことだ。
カレッジの受験はなく、どの学校に行くか子供と親と学校で相談して決める、いつでも行きたいカレッジの授業風景を見学したり、そのカレッジの校長先生と会って、教育方針などを納得行くまで話しあうことが出来る。カレッジの後で大学に行くか行かないかも、カレッジを選ぶ要因になる。
大学もそれぞれの大学の独自の受験はなく、カレッジ在学中の全国テストの成績で大学に行けるか行けないかが決まる。大学で学びたい学生はカレッジ在学中の大学入学資格全国テストでよい成績を収めてゆけば、好きな大学に入学できるというわけだ。
また奨学金制度が充実していて、大学の入学が決まれば、学費だけでなく、在学中の生活費も出してもらえるので、本当に学びたい学生はやる気さえあれば、医者にでも、弁護士にでも、将来の夢を実現することが可能だ。でも大学などに行かず、手に職をつけて、のんびり
生活を楽しみたい子供たちも沢山いる。
自分の職業さえ身につけ、一定の収入があれば、家も買えるシステムがあるので、大学で学ぼうと思う子供は意外と少ない。
我が家はともかく、一般のニュージーランドの家庭の親は子供が大学に入れなければ将来が不安だ、などと全く考えていないようだ。
−留学生−
公立カレッジ:日本の高校からの留学生が各カレッジに通っている。最初は英語も出来ずにクラスの授業についてゆけなかったり、友達との会話も出来ずに、かなり苦労するようだが、半年もすると、いつの間にか、何とか英会話も出来るようになり、ネルソンでの留学生活を満喫出来るようになる。1年の予定の留学生で来て、留学期間を更に延長し、こちらの大学の入学資格試験に果敢に挑戦して、見事、こちらの大学に入学してしまう留学生も毎年何人かはいるようだ。
語学学校:ニュージーランドには外国人を対象にした英語学校が大きな町には必ずある。オークランドやクライストチャーチ、ウェリントンなどには、大小多数の英語学校がしのぎを削っている。ネルソンには数えるほどの英語学校しかないが、レベルは高い。英語学校に通い、ホームステイでこちらの家庭に入って、毎日英語漬けの生活を積極的に送れば、本人も驚くような英語力が身につくようだ。しかし、折角、ニュージーランドに来ているのに、学校でも放課後でも日本人同士で集まり、ホームステイ先の家では家族とも余り話もせず、1年を過ごしてしまう人もいるようだ。遠慮せず積極的にニュージーランド人の中に入って、大いに英語を学び、ニュージーランドを満喫して欲しいものだ。
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